予防・ワクチン

ワクチンや薬で、予防できる病気があります。
法律で義務付けられているワクチンもありますので、きちんと受けましょう。

混合ワクチン

生後2ヶ月・3ヶ月・4ヶ月、合計3回のワクチン接種で、その後、年1回の接種が必要です。

ジステンバー・伝染性肝炎・パルボなどのウイルスが原因の病気予防です。仔犬は母親の初乳を通じて、これらの病気の免疫(抵抗力)をもらいます。
しかし、もらった免疫(抵抗力)は、生後2ヶ月位から切れ始めるため、混合ワクチン接種が必要となります。

さらに追加で、生後3ヶ月と4ヶ月にもワクチンを接種することで抵抗力を高め、仔犬や子猫のワクチン接種は完了となります。その後は、1年に1回の追加接種を行います。

狂犬病ワクチン

生後3ヶ月以上の犬に義務付けられているワクチンです。年1回接種が必要で、市町村への登録手続きの後、ワクチン接種を行います。

春になると街角で集合注射を見かけることがあると思います。狂犬病のワクチンは、一生に1回の登録手続きと年1回の注射が必要となり、どちらもお住まいの市町村の動物病院にてできます。
日本では馴染みの薄い病気ですが、韓国や他の多くの国々では一般的な病気で、人に感染して発症した場合、確実に死に至ります。
万が一の病気の蔓延に備え、日本では、狂犬病の予防接種が法律で義務付けられています。

フィラリア

4月末から5月の間に血液検査をしましょう。
蚊がいなくなっても12月頃までは、毎月薬を飲ませましょう。

ご存じのようにフィラリアは蚊に刺された際に、そうめんのような(20cm~30cm位)虫が寄生する病気です。夏に蚊に刺された場合、翌年の春には心臓に寄生します。
予防として、1ヶ月に1回行います。予防を開始する前には、血液検査が必要となります。蚊が発生する頃~蚊がいなくなって1ヶ月後まで予防しましょう。
予防薬には飲ませるタイプとして粉、錠剤、チュアブル錠があり、背中につけるスポットタイプもあります。

ノミ・マダニ予防

お散歩や外に出る機会のある子は一年中。
特に気温が高くなる季節は要注意です。

ノミやマダニが寄生すると皮膚炎や貧血などの病気を引き起こします。
また、飼主様にも被害を及ぼすことがあります。生後2日齢から使えるスプレータイプや背中につけるスポットタイプ、食べるタイプの大きく分けて3タイプがあります。

避妊・去勢手術

こどもを産ませないのであれば、早めの手術を。
歳を取ってからの前立腺肥大や、子宮蓄膿症などの病気のリスクを軽減できます。

軽減できるリスク

男の子

  • 前立腺肥大
  • 会陰ヘルニア
  • 肛門周囲腺腫の予防

女の子

  • 発情が止まり出血がなくなる
  • 乳腺腫瘍
  • 子宮蓄膿症の予防

以前は望まれない子をなくすために行うことが多かったのですが、近年は年を取ってからの病気…例えば、乳腺の腫瘍や会陰ヘルニア、前立腺肥大などの予防につながるとされ、推奨されています。
手術を受けた際は、動物たちには痛みだけでなく精神的にも負担がかかっているので、しっかり声掛けをされることと食事に気を付けてください。
また、手術後は飽食、肥満の傾向が出てくるので、体重チェックをして体重が増加しないよう注意してください。

食欲がない、咳込んでいる、散歩に行きたがらないなど、
気になる症状があれば、すぐにご相談ください

季節に関係なく7~8歳を過ぎたわんちゃんの心臓の病気が増えています。
痰が絡んだような咳が出たり、元気に歩いていたのに息切れしたりするようなことがあれば、すぐに病院に連れてきてください。

また、ねこちゃんは慢性の腎疾患が多く見られます。普段よりも水を飲む量が増えたり、おしっこの量が増えていたら注意信号です。

ペットと日頃からたくさんスキンシップをとって、小さな変化も見逃さないようにすることが大切です。